おことわり

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2012年1月24日火曜日

ロボジー/リアル・スティール

 せっかくのフリーパスを使う時間がまったく取れず、あっという間に期限前。あわてて週末に駆け込みで二本、ロボット大戦と相成りました。

まずは「ロボジー」。恥ずかしながら矢口監督は初見です。別に遠ざけてたつもりもなかったのですが、なぜか縁がありませんでした。

ASIMO(風ロボット)の「中の人」が爺さんだった…、という発想だけで座布団1枚です。何かこう、これだけで「面白いことが起きそう」と思ってしまうし、映画観客の高齢化も意識しているのだろう。慧眼です。

演出も奇を衒うことなく丁寧で、好感を持ちました。確かW.ワイラーを評して「普通に撮って面白く見せるのが名人芸」みたいなことを書いた評論家がいたように記憶していますが、そんな感じといったらほめすぎか。
とはいえ、ネットだ、携帯だ、とメディアが多彩な時代に、ストーリー上、正体がバレずにいるのを維持し続けるのはちょっと苦しいのかも。その辺はもう生暖かく見守るしかないのかな。
続いての「リアル・スティール」。実は全然関心がなったのですが、取引先の年代が近い営業マンから「いやぁ、感動して泣いちゃいましたよ。『ロッキー』+『チャンプ』+『オーバー・ザ・トップ』+『A.I』って感じっすよ。」とお勧めされ、その微妙なたとえに興味が湧いて行ってみました。

まんまやんけ。

いかにもなロード・ムービースタイルで始まり、親子の絆の復活、ダメ男の再生、場末からメジャーにのし上がるアメリカン・ドリーム(もちろんラジオから流れるDJの応援つき)、という手垢つきまくりの物語に、当節の子供たちが喜ぶのであろうポケモン的な「手持ちのキャラによる代理戦争」を派手なSFXで掛け合わせました、という一編。

所詮は代理戦争、人間が戦うのではないので、感動するってまでは行きませんが、映画館で観る分には、音響効果もあいまって、バトル・シーンは迫力たっぷり。
ドラマ部分の演出はさほどよいとは思いませんでしたが、俳優陣の演技が総じて巧いので、まずは安心して観ていられます(敵キャラのオーナーの男女は今ひとつ)。

それにしても、チラシのヴィジュアルは映画の面白さをまったく伝えていません。HPの予告編も妙に重い雰囲気。劇中の少年は結構「今時のガキ」で軽いんですけど。作品は日本市場もそれなりに意識した作りなのに、宣伝がこれではね。


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