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2013年8月25日日曜日

明日に向って撃て!

















ようやく少し涼しくなりましたが、気を取り直して再開いたします。

それにしてもエントリーのペースが遅くてすいません。
昨春「ディア・ハンター」のエントリーのコメントでくろばくさんから古澤利夫の回顧録「明日に向って撃て! ハリウッドが認めた!ぼくは日本一の洋画宣伝マン」を教えていただき、その感想がてら「明日に向って撃て!」をエントリーしようと思いつつ、時間ばかり過ぎてしまいました。今年の初めにチョコさんのブログにも「そのうち」とか書いたのに、何やってんだか。

中面。銀座松坂屋も今年6月末に閉店してしまいました。
で、先にチョコさんの疑問に触れておきますと、上の変形版のチラシは右下に「鑑賞券引換クーポン」とあり、中面には松坂屋のバーゲンご来場の方にクーポンプラス400円で前売券と引き換える旨書かれています。前売券も400円ですが、日比谷映画の前売発売は公開1週間前からだったようなので、先行販売の意味合いが強いかもしれません。

当時の新聞広告には「FOXスクリーンフレンドの会員は前売券はこちらで」と、引換券の交換場所と同じタバコ店での購入を呼びかけています。このチラシに似たつくりの試写状がありますが、同じくスクリーンフレンドがらみと思われる「魚が出てきた日」の変型チラシにも似た形状の試写状がありるので、ひょっとすると、このチラシも(シネサークルとしての)スクリーンフレンドと関係があるのかもしれません。とりあえず70年代の本作品のチラシをこちらにまとめております。

古澤氏の著書ですが、氏の博覧強記ぶりは凄いですし、おもしろいエピソードも数々あって、興味深く読むことができましたが、ジブリの社内誌の連載だからかもしれませんが、ご本人の言いたいことの語りおろしだけで終わってしまっていて、聞き手の突込みの甘さに少々不満を感じます。これだけの人なのにもったいない。

別に山田宏一との軋轢やスターウォーズの公取委勧告について聞け、とは言いませんが、興行的な成功作の話だけではなく、日本では苦戦したメル・ブルックスについての苦労話とか、別名義でかかわった初期の角川作品の宣伝についても知りたいところです。

さて、この本を読んでいるあいだ、ず~っと頭の中で鳴り響いていたのが、その昔土曜日の夕方にテレビ朝日でやっていた「ハリウッド映画大集合」という番組のオープニングのファンファーレ。「ハリウッド映画」といいつつ、紹介されるのは制作したFOXの作品ばかりで、「ワシがハリウッドの歴史を作った」といわんばかりの内容に、時々「そりゃぁムリ」と突っ込みつつも、ビデオなどなかった時代、結構楽しんで観ていた記憶があります。

今ではすっかり忘れられた存在らしく、ネットで調べてもほとんど情報がありませんでしたので、自分なりに放映リストを調べてこちらにまとめてみました。正確さに欠けるきらいがありますが、覚えている方のご参考まで。

2 件のコメント:

チョコ さんのコメント...

遅くなりましたが、変形版チラシ画像のアップありがとうございます。
現物未所有のため、参考になりました。
チラシを集めだした頃に欲しかったチラシなんですが、30年以上経った今でも未だにGET出来ていないのが恥ずかしい限りですが、いつかは手元にしたいです。
集め始めの頃は、「明日に向って撃て」と「夕陽に向って走れ」を何時も混同してました。
同じレッドフォードなので尚更・・・。
この頃は、独特の漢字タイトルが主流でしたね。
宣伝部担当さんも相当苦労されたかと思います。
今は横文字タイトルが主なのですが、タイトル見ただけではどんな映画だったか思い出すのに苦労します。
その点では60~70年代のタイトルというのは非常に判りやすい!
最近の洋画タイトルは、チンプンカンプンなものも多いので、独特の邦題を見ると妙に安心してしまう自分ってもうジジイなんでしょうかね。

紀住 圭人 さんのコメント...

チョコさん、コメントありがとうございます。
「明日に向って撃て!」は生れて初めて名画座で観た作品、サントラLPを購入した作品で、思い入れが強いです。チラシはオクが始まる前のショップ相場で入手しているので、正直なところかなり散財してます。

タイトル、ごっちゃになりますよね。「夕陽よ急げ」や「夕陽の挽歌」「夕陽の群盗」「明日の壁をぶち破れ」「明日なき追撃」とか、まぁ、あるわあるわ。

前からちょっと思っているのですが、「明日に…」や「俺たちに明日はない」とか、○○と××みたいな原題ってあちらは多いですよね。「ロミオとジュリエット」もそうですし。日本で名前を二つ並べるタイトルってあまりない気がするのは自分だけかしらん。パッと思いつくのは「安寿と厨子王」くらい?

横文字タイトルは封切る時は通りがいいのでしょうが、そこで消費されてしまって、後に残らない気がします。「サウンド・オブ・ミュージック」みたいな例もあるので、絶対ではないですが。

ただ、The Counselorも「悪の法則」になりましたし、映画会社も試行錯誤しているような気もします。ではでは。