おことわり

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2014年1月18日土曜日

2013年下半期に観た映画(リスト)

越年したので長い感想はギブアップ。
採点をするほどの能力もないですが、印象点を双葉十三郎先生の「ぼくの採点表」の要領で。
旧作はなんとなく☆☆☆★★を上限にしてみた。

☆20点 ★5点。

☆☆☆☆以上……ダンゼン優秀

☆☆☆★★★……上出来の部類

☆☆☆★★
☆☆☆★………見ておいていい作品

☆☆☆…………まァ水準程度

☆☆★★★………水準以下だが多少の興味あり

☆☆★★以下……篤志家だけどうぞ


7月 
サイコ☆☆☆★★
    この時代のモーテルはテレビもなかったのね。最後に「ブリット」のあの方が出てきて嬉しい。

舟を編む☆☆☆★
    好きな話だけど、ここまで大作にする必要があるのかな。サクっと見せて欲しかった。

8月 
終戦のエンペラー☆☆☆
    日本の描写に妙な点が無いのはホッとするけれど、あちこちに気配りしすぎて、肝心の中身が魅力薄。


恐怖と欲望☆☆★★★
    アート志向の「コンバット」。

ペーパーボーイ 真夏の引力☆☆☆★★
    真夏に目の前で鉄板ホルモン焼きを水無しでドサッと出された気分。
    CMで食べている日本とは違って、本業で稼いでいる向こうの俳優は冒険ができるなぁ。

パシフィック・リム☆☆☆★
    「真夜中のカーボーイ」でウルトラマンの怪獣を見つけた時のような嬉しさはありましたが、期待値が高すぎた。

エンド・オブ・ウォッチ☆☆☆★★
    警官の会話がいかにもありそうで面白い。野郎としてはゴスリングよりギレンホールの方が好きです。

ローン・レンジャー☆☆☆★
    序盤の銃撃戦で賛美歌「まもなくかなたの」が流れ、クレージー・リー(ボー・ホプキンス)もどきのキャラクターが出てきた時点で合格!
    後は知らない、二人は若い♪

9月 
プリティ・ウーマン☆☆☆
    カーナビが無かったから二人は出会えたんだな。くろばくさんの名言「便利な時代になって、映画は不便になった。」を思い出す。

サイド・エフェクト☆☆☆
    ソダーバーグ最後の映画、ってのが売りでしたが、巨悪を暴くような話ではなく、がっかり。
    県内で(多分)かからなかった前後の2作(マジック・マイク恋するリベラーチェ)の方が評判いいみたいで、さらにがっかり。

マン・オブ・スティール☆☆☆
    ノーラン+スナイダーなので、方向性は判っていたけれど…人助けより正義のための戦いが大事なんですな。
    「弾丸よりも速く」ばかりで、「機関車より強く」が感じられなかったのも残念。

反撥☆☆☆★
袋小路☆☆☆
    県外遠征でようやく観ることができたのは嬉しかったのですが、どっちにするか迷った「セデック・バレ」を切ったのもかなり後悔。
    それにしても1965年のお盆に日比谷映画が「反撥」をかけていたというのも凄い話だ。

ホワイトハウス・ダウン☆☆☆★
    安定のエメリッヒ調を楽しみましたが、スケールもダウンですな。

リオ・ブラボー☆☆☆
    これを楽しめなかったのが、今年最大のショック。
    ところどころよくても、いかんせんテンポが。これなら「真昼の決闘」の方が(以下自粛

10月 
ウルヴァリン SAMURAI☆☆★★★
    観ていたプリクェルの続編と思ったら、1しか観ていないシリーズの後日談だった…
    外人は浅草が好きだなぁ。

欲望のバージニア☆☆☆★★
    こういう題材は好きなので、つい点数が甘くなってるかも。
    それにしても最近のシャイア・ラブーフは狂言回しみたいな役ばかりだな。

クロニクル☆☆☆★★
    短い時間にアイデアを詰め込み、快調快調。
    ハリウッドは層が厚いなぁ。主演が前日観た「欲望のバージニア」にも出ていたのはあとで気付いたけれど。

ランナウェイ/逃亡者☆☆☆★★
    レッドフォードの次世代への伝言、同世代への鎮魂歌とでもいう内容。
    後は任せた、とでも言われたようなシャイア・ラブーフは(以下同文

パッション☆☆☆★
    スプリットスクリーンが始まるや、「ファム・ファタール」を観て浮かんだ「踏まれても、ついて行きます下駄の雪」の言葉が頭をよぎる。
    下半期でいちばん面白かった。えっ、その割に点数が低い?(夜回り先生風に)いいんだよ…
    「二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である」のと同様、「デ・パルマは劇映画ではなく、デ・パルマという映画である」のだ、たぶん。

トランス☆☆☆
    出だしは快調、後半グダグダっていうだけなら「パッション」も同じなんだけれどね。
    警察、仕事しなさすぎでしょ。

ダイアナ☆☆☆
    これも「終戦のエンペラー」同様、あちこちに気を配って…という感じ。
    ナオミ・ワッツはダイアローグは知る由も無いですが、動作とかは上手く似せていたと思います。

カッコーの巣の上で☆☆☆★★
    この年齢で観ると、つい病院側にも肩入れしてしまうな。ルイーズ・フレッチャー最高。 「半澤よ、これが顔芸だ。」といいたくなる。

エリジウム☆☆☆★
    前作より垢抜けた分、フツーの作品に。アメリカって「金も稼げないのになんで長生きしたいの?」って素で思っている人が多いんだろうな。

11月
42~世界を変えた男~☆☆☆★
    良くも悪くも小学校の図書館に置いてありそうな伝記物語っぽい。プラグマティズムが差別の壁を越えた、という視点が面白かった。
    でも、その影の部分が「エリジウム」の格差社会を全否定はしない、というスタンスという気も。

グランド・イリュージョン☆☆☆
    ひたすら展開を楽しんで、観終わったらパッと忘れる…という、映画自体がイリュージョンでした。オチから考えればあり得んオハナシ。

2ガンズ☆☆☆★
    マンガみたいだな、と思ったら、本当に原作がグラフィック・ノベルなんだそうで。

風立ちぬ☆☆☆★★
    宮崎監督の心境映画なのでしょうが、実写で観たいお話。飛行機だけでなく、乗物全般のこだわりが半端ない。
    「創造的人生の持ち時間は10年だ。」という台詞があったけれど、宮崎監督自身にとってはどの時期だったのだろう。

悪の法則☆☆☆★
    内容を把握したとはとてもいえないけれど、後を引く味がありました。マックィーンが一瞬出てくる(そういう店があるとか)のも個人的にマル。
    ハビエル・パルデムの「カァウ~ンセラァァァ」と呼ぶ声が戦争映画の「衛生兵!」になんか似てるな。キャメロン・ディアズも気に入りました。
    
暗くなるまでこの恋を☆☆☆
    映画に詳しければまた違った見方があるのでしょうが、自分にはほぼ観光サスペンス。

恋のマノン☆☆★★
    原題がMANON70で1971年公開だけれど、本国公開は1968年。入荷が遅れたのも察せる出来映え。ドヌーブ嬢の美しさをひたすら堪能。

フォレスト・ガンプ 一期一会☆☆☆★★
    公開当時は合成技術が話題になったが、その技術がすっかり行き渡った現在になって観ても、作品のクオリティが揺らがないのはさすが。

用心棒☆☆☆★★
    人質交換のシーンの音楽がどっかで聴いたことがあるな、あ、あれだ!と思い出した途端、ホルホルして映画に集中できず参った。

12月
皇帝のいない八月☆☆☆
    カサンドラ・クロスをやりたかったのかもしれませんが、いくらなんでもクーデターに列車ジャックはムリ。他の部隊と連動してないし。
    山本圭が渡瀬恒彦に迫力負けしているように感じるのは現代の眼で観ているからなのか。

  「用心棒」と「皇帝」は地元の映画祭で観たのですが、ゲストの樋口真嗣監督が「皇帝」のFM音声による同時解説(初見なので聞くのは遠慮)をつとめていて、上映終了後の挨拶で「今は題名を言えませんが、週明けくらいに新作の発表があります。本屋の平積みに『こんなところに名前が』と思うはず。」と話していて、なんだろうと思ったら、「進撃の巨人」だった…

ゼロ・グラビティ☆☆☆★★★
    例によって車を飛ばしてIMAX3Dへ。迫真的な(って、行ったことないけれど)宇宙空間を体験。いろんな意味で完成度が高い。
    ただ、散々楽しんでおいてこんなこと言うのもなんですが、上手くまとまりすぎていてどこか居心地の悪さを感じたのも正直な実感。
    真っ当な批判には耐えられそうもない「風立ちぬ」「パッション」の方が、欠点すら愛おしいところがあるんだよなぁ。
    作り手の顔が見えない感じがするのはこの監督の過去作(「トゥモロー・ワールド」等)を見逃している自分の責任が大なのでしょうが。

メリー・ポピンズ☆☆☆★★
    技術は時代に勝てなくても、その表現に挑む志は輝き続けるし、音楽や踊り、役者たちの動き、表情の素晴らしさは不滅だな、としみじみ。
    ライアン二等兵に続いてミスター・バンクスを救いに行くトム・ハンクスの活躍が楽しみです。

2 件のコメント:

くろばく さんのコメント...

わあ、いきなり私の名前が出てきてびっくりしました。うれしいですけど、冷や汗ものです。
「ペーパーボーイ」「欲望のバージニア」はよさそうですね。どちらも地味な公開でしたけど、こういうのに掘り出し物があるんですよね。しまった、見逃した…。
デ・パルマの「パッション」、私は昨年のベスト2位に選んで「高すぎたかな」と思っていたのですが、こちらを読んで「間違ってなかった」と勇気づけられました(笑)。
もう1月も末ですが…遅ればせながら本年もよろしくお願いします。

紀住 圭人 さんのコメント...

くろばくさん、コメントありがとうございます。ネットワークの故障で返事が遅れてしまい、申し訳ありません。

いきなり振られるとドキッとしますよね。あの言葉は以前「ロボジー」のエントリーを書いていた時にあったもやもや感(主人公の正体をいかにバレないままに話を進めるかの難しさ)の表現方法を見つけられないまま投稿してしまい、後で「しまった。あの言葉があった」と思い返したので、余計脳内にインプットされております。

「ペーパーボーイ」はキッドマンのビッチ演技目当てで行ったのですが、他の俳優陣も大熱演でお腹いっぱいになりました。日本映画の方が得意そうなジャンルかなとも思いますが、あのえげつなさは狩猟民族ならではかなぁ。

映画評、ご覧になる数が多いので大変かと思いますが、形式はともあれ再開を楽しみにしております。今後ともよろしくお願いします。