おことわり

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2013年3月18日月曜日

アウトロー/ゼロ・ダーク・サーティ

2月に見た映画の続き。

アウトロー」。映画が終わって「やっぱ悪党が『法を超えた裁き』を受けるのは採石場だよなぁ。」と思った瞬間、オープニングのスコープ付ライフルによる殺人、刑事の薬莢の拾い方、リーチャーと犯人たちとの電話のやり取り(あちこち連れ回して疲れさせて殺すんだろう)…と劇中の数々のシーンがフラッシュバックし、「いやぁ『ダーティハリー』っすなぁ」と、おのれの貧弱な映画体験から勝手に解釈して、ひとりニヤニヤしてしまった。

「ダーティハリー」かどうかは別として、70年代あたりのアクション映画の小気味良さが全般に溢れていて、これは楽しめました。敵陣に車を逆走させて特攻する姿も宇宙飛行士が大気圏に突入する感じで堪らんです。後を守るのがロバート・デュバルというのも嬉しい。

「アウトロー」のチラシは2種類とも原作本(講談社)の表示がありません。日本での知名度が低くて邦訳が遅れてしまったのは仕方ないにしても、トム・クルーズほどのスター作品で、この辺のアライアンスが出来ていないのは失態では。映画業界、出版業界の低迷の一端を垣間見た気がします。


ゼロ・ダーク・サーティ」。冒頭「実話に基づく」ではなく、「関係者の証言に基づく」とテロップが出たところで、「大人の事情」感がひしひしと。

キャスリン・ビグロー作品は「ハートブルー」と「ハート・ロッカー」しか観ていませんが、前2作と違ってドキュメンタリー・タッチの演出で、あまり切れがない感じ。容疑者の取調べとかも「関係者の証言」だとこのレベルなんでしょうか。ケーブルテレビの有料放送で充分な内容で、映画にしたのは「初物」として取材費がかかっているからじゃないの?と思ってしまいました。それでいて真相が明らかになっていくのはまだまだこれからかと。

それにしてもここで描かれているビン・ラーディン発見の経緯(本当かどうか分りませんが)を観て頭に浮かんだのは、「カリオストロの城」の銭形警部の名台詞、「ルパンを追っててとんでもないものを見つけてしまった。どうしよう。」でありました。

そんなことをぼんやり考えているうちに、銭形警部役の納谷悟朗さんの訃報に接しました。少々場違いで恐縮ですが、御冥福をお祈りいたします。

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