おことわり

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2013年11月17日日曜日

4月に観た映画

とうとう半年以上遅れてしまいましたが、年内には追いつきたく、メモ。

デジタル上映となった「午前十時」ですが、当地のシネコンでは小さいスクリーンに押し込まれ、せっかくのシネスコ作品も上下に黒味が残るレターボックス上映、と雰囲気がないことこの上ない。「タワーリング・インフェルノ」は画質もプロジェクター投影感(←うまく表現できませんが)があって、見始めは違和感があったのですが、話が進むにつれてそれもあまり気にならなくなり、あっという間の165分。今どきのハリウッドでは高層ビル一棟が燃えたくらいじゃ商売にならないのでしょうが、CG描くより人間描けよな、とあらためて思わされました。

マックィーンの後にドン・ゴードンの姿を見つけ、舞台はシスコでロバート・ボーンも…と、ブリット色濃厚で、マックィーンの力の入れ方はタイトル順だけではなかったのだなぁ、と感心。
ザ・マスター」。ポール・トーマス・アンダーソンは昔DVDで観た「ブギーナイツ」の良さがイマイチ分らず、その後縁遠くなっていたのですが、サイエントロジーを題材にしている、というのに惹かれて興味本位でチャレンジ。

とはいうものの、こちらの期待ははぐらかされ、新興宗教の教義やありよう等は焦点ではなく、主人公(ホアキン・フェニックス)と周囲の人々との関わり様、感情の機微をまるでジャズのアドリブのように演者にセッションさせ、それをカメラに焼き付けました…という体裁。ホアキンの演技は熱演というより「この人大丈夫か」と痛ましさを感じるほどで、余裕が感じられないのが観ている側として辛かった。

65mmによる撮影は美しく、特に海のシーンには魅入られましたが、テーマを自分自身の意識・知識・感情とうまく重ねることができなかったこともあり、その日の天気(大雨)同様、どよーんとした重い気持ちだけが残ることになってしまいました。

ネットや雑誌等を見て、「観ようかな」と思った映画がこちらでかかるかというと、そうではなく、後になってから映画サイトや作品のHPで、すでに周囲50km圏外で上映中と知り、あわてて出かけることも多い。「キャビン」もそんな一編で、片道の移動時間が本編より長くなってしまった。

そうまでして出かけた甲斐があったかといえば、「ちょっと面白い」以上のものではなく、ツマらなくはないが、ここまで手間ひまかけて観る価値のあるものとも思えないのが、決して熱心な映画ファン(ホラー関係は特に)とはいえない自分にはツライところです。コスパみたいなことは考えたくないし、「DVDで充分」とも言いたくないんだけれど。

映画の世界観に少し得心が行かなかったのですが、くろばくさんの批評を読んでスッキリしました。感謝です。

そんなこんなで4月に観た4本のうち新作3本は県外に出かける羽目に。自分程度のレベルではそんなにマニアックなチョイスはできないし、していないと思うんだけれど、これが現実。

「アンナ・カレーニナ」も終わるかも…と思って隣県のシネコンに駆け込んだのですが、これは少したって市内でも上映。作品のHPも追加上映はしっかりアナウンスされないこともままあって、こういうのがいちばんショック。

「エンド・オブ・ザ・ワールド」が気に入ったし、Wikipediaの肖像画が結構キーラさんでもいけそうな感じがしたので、文芸作品にもかかわらずトライしてみたのですが… やっぱりキーラさんはロシアって感じはしませんね。

とはいえ、ジュード・ロウはなかなか巧く演じていたし、舞台装置の移動を模した場面転換等、現代的なテンポで進むので、文芸作品というよりエンタテインメントとして、気楽に観ることができました。

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