当時全盛期だったC・ヘストンの名前が先に。 1966.5.14 東劇、新宿ピカデリー、渋谷東急 (1週遅れて浅草大勝館)。館名部分に広告が 入っているバージョンもあるようです。広げてB4 サイズ(「チラシ大全集」は折った上半分を掲載) |
自分の中で「これだけは映画館で観るまで我慢しよう」と思っている作品がいくつかあって、「大いなる西部」がその一本。今回、ジェローム・モロスの名曲をバックにしたソウル・バスのタイトルデザインや有名なグレゴリー・ペックとチャールトン・ヘストンが殴りあうシーンを大画面で観て、「生きててよかった…」という幸福感に浸ってしまいました。単純だなぁ。この調子で「グラン・プリ」や「ライアンの娘」あたりも何とかお願いしたいものです。
このチラシの裏でも双葉十三郎が「遠景」の見事な用法について触れているけれど、「映画館で観られることしか考えていない映画」の凄味を堪能しました。近年の大作もロングショットは多いけれど、CGを塗ったくっているせいか、細密すぎ・ピント合いすぎで逆に広大感が無いように思えてしまうのが不思議だし、ある意味悲しいですね。
内容の方ですが、グレゴリー・ペック演じる主人公の思考・行動を見ていると、久々に「非武装中立」という言葉を思い出してしまいました。決闘で死んだ父親の銃を婚約者の父親にプレゼントするあたり、第二次大戦後の反省から「戦争放棄」を打ち出した日本と重ねてしまうわけで、初公開当時、アメリカより日本で大ヒットしたのも何となく判る気がします。
主演の二人や女優陣もいいけれど、脇を固める「時代遅れ」な両家のボスに惹かれてしまうのは「ワイルドバンチ」が好きな自分らしいなぁ、と考えつつ、家路を急いだのでありました。
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