「キングコング」直後らしく、美女と怪獣の構図。 リチャード・ハリスは無視の方向で。 |
鳥取の映画館の発行で、サイズはB6二つ折り。見開きは「友よ静かに死ね」と「華麗な関係」の二本立ての紹介で、”5月21日より”とあるので、通常より1ヶ月遅れといったところでしょうか。
このチラシではじめて知ったのですが、「オルカ」って77年夏公開を予定していたんですね。ビラものでこれだけ早く作られているのも珍しいかも。
「スター・ウォーズ」の全米公開はこの年の5月25日(ジョージ・ルーカスがSWの興行の失敗を怖れて封切時にハリウッドにいなかったという話も有名)、「オルカ」は7月15日ですので、「スパックロマン」という発想が生まれる前のチラシということになります。
裏面。写真がなぜか「サスペリア」のジェシカ・ハーパーに なっているのが、当時の情報の少なさをうかがわせます。 |
どうしてそうなったかは分かりませんが、アメリカでのSWの大ヒット、日本における「サスペリア」のヒット、そして「大観衆のいるスタジアムに飛行船が突っ込む」という絵的には「パニック映画」である「ブラック・サンデー」の公開中止といった事態で、この夏に「パニック映画」のトレンドが完全に下り坂になったことが大きいのではないでしょうか。
素人の想像の域を出ませんが、「オルカ」が日本で公開された12月の時点では、SPACという造語をひねり出し、SWという虎の威を借りないと押せなかったのかなぁ、と考える次第です。
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