おことわり

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2014年1月30日木曜日

かなり地味な画像を追加。

ということで、関西エキプ・ド・シネマに特集上映の画像2点、「幸福の黄色いハンカチ」に、「ロッキー」との二本立てチラシを。ついでに「オーパーツなチラシ」も1点追加。

この手の特集上映のチラシもライバル、というか同好の士が全国に何人かいらっしゃいます。

ヤフオクでも、それまで誰も見向きもしていないような素振りを見せながら、最後の10分を切ってからわらわらと集まって、「またお前か」と(おそらくお互いに)ぼやきつつ100円玉を上乗せあいっこしているのですが、ものによってはエスカレートすることもあったりして、「続ける」「降りる」、その按配が難しかったりします。散々争った末に思わぬ高額になってしまい、その取引が終わったか終わらないかのうちに同じものがほぼ無競争で(当然)激安で落札され…みたいなことは幾たびか。

その度につくづく自分も馬鹿だなぁ…と思ってしまうんですが、まぁ、結果としての値段より、競りのゲームのお楽しみ料だ、と無理やり言い聞かせてみたりして。なんだかなぁ。

こちらの画像は第1回の日本アカデミー賞を記念したノミネート作品の特集上映。日本アカデミー賞も、結果についてあれこれ言われますが、もう30年を優に超えちゃっているんですね。時間の流れの速さを感じるこの頃です。

日本沈没/小説吉田学校



久々ながら脊髄反射エントリーにてご容赦。
たまたま昼休みにスマホをいじっていたところ、日本を代表するイラストレーター、生賴範義の企画展の情報が。家に帰って企画展のFacebookを眺めていたら、「日本沈没」の1973年版のポスターが。いやぁ、リメイク版を手がけていたのは知っていましたが、オリジナル版も氏の手によるものだったんですね。他にも「獣たちの熱い眠り」(1981)の劇画タッチのイラストや岡本喜八の「EAST MEETS WEST」(1995)とか、これも気づかなかったな~
あわててキャグニーさんのサイトのギャラリーを確認したら、しっかり「日本沈没」「獣たち」が展示されていました。さすがです。

せっかくなので公式のFacebookでも今のところ紹介されていないネタを投下。「小説吉田学校」(1983)。これを発見した時はちょっと驚きました。どうしても自分には「帝国の逆襲」や「ゴジラ」のイメージが強いので…

ちなみに展示は2月8日から3月23日までみやざきアートセンターにて。「日本沈没」を描かれた頃から当地に居を構えてらしたからなのでしょうが、さすがに遠いです。せめて東京でもやってくれないないかなぁ。

図録の第1次先行予約(特典は展覧会のチラシ8種!にカレンダー)もとっくに終わっていて、オノレの情報収集能力の貧しさに、ため息ばかりであります。

2014年1月18日土曜日

2013年下半期に観た映画(リスト)

越年したので長い感想はギブアップ。
採点をするほどの能力もないですが、印象点を双葉十三郎先生の「ぼくの採点表」の要領で。
旧作はなんとなく☆☆☆★★を上限にしてみた。

☆20点 ★5点。

☆☆☆☆以上……ダンゼン優秀

☆☆☆★★★……上出来の部類

☆☆☆★★
☆☆☆★………見ておいていい作品

☆☆☆…………まァ水準程度

☆☆★★★………水準以下だが多少の興味あり

☆☆★★以下……篤志家だけどうぞ


7月 
サイコ☆☆☆★★
    この時代のモーテルはテレビもなかったのね。最後に「ブリット」のあの方が出てきて嬉しい。

舟を編む☆☆☆★
    好きな話だけど、ここまで大作にする必要があるのかな。サクっと見せて欲しかった。

8月 
終戦のエンペラー☆☆☆
    日本の描写に妙な点が無いのはホッとするけれど、あちこちに気配りしすぎて、肝心の中身が魅力薄。


恐怖と欲望☆☆★★★
    アート志向の「コンバット」。

ペーパーボーイ 真夏の引力☆☆☆★★
    真夏に目の前で鉄板ホルモン焼きを水無しでドサッと出された気分。
    CMで食べている日本とは違って、本業で稼いでいる向こうの俳優は冒険ができるなぁ。

パシフィック・リム☆☆☆★
    「真夜中のカーボーイ」でウルトラマンの怪獣を見つけた時のような嬉しさはありましたが、期待値が高すぎた。

エンド・オブ・ウォッチ☆☆☆★★
    警官の会話がいかにもありそうで面白い。野郎としてはゴスリングよりギレンホールの方が好きです。

ローン・レンジャー☆☆☆★
    序盤の銃撃戦で賛美歌「まもなくかなたの」が流れ、クレージー・リー(ボー・ホプキンス)もどきのキャラクターが出てきた時点で合格!
    後は知らない、二人は若い♪

9月 
プリティ・ウーマン☆☆☆
    カーナビが無かったから二人は出会えたんだな。くろばくさんの名言「便利な時代になって、映画は不便になった。」を思い出す。

サイド・エフェクト☆☆☆
    ソダーバーグ最後の映画、ってのが売りでしたが、巨悪を暴くような話ではなく、がっかり。
    県内で(多分)かからなかった前後の2作(マジック・マイク恋するリベラーチェ)の方が評判いいみたいで、さらにがっかり。

マン・オブ・スティール☆☆☆
    ノーラン+スナイダーなので、方向性は判っていたけれど…人助けより正義のための戦いが大事なんですな。
    「弾丸よりも速く」ばかりで、「機関車より強く」が感じられなかったのも残念。

反撥☆☆☆★
袋小路☆☆☆
    県外遠征でようやく観ることができたのは嬉しかったのですが、どっちにするか迷った「セデック・バレ」を切ったのもかなり後悔。
    それにしても1965年のお盆に日比谷映画が「反撥」をかけていたというのも凄い話だ。

ホワイトハウス・ダウン☆☆☆★
    安定のエメリッヒ調を楽しみましたが、スケールもダウンですな。

リオ・ブラボー☆☆☆
    これを楽しめなかったのが、今年最大のショック。
    ところどころよくても、いかんせんテンポが。これなら「真昼の決闘」の方が(以下自粛

10月 
ウルヴァリン SAMURAI☆☆★★★
    観ていたプリクェルの続編と思ったら、1しか観ていないシリーズの後日談だった…
    外人は浅草が好きだなぁ。

欲望のバージニア☆☆☆★★
    こういう題材は好きなので、つい点数が甘くなってるかも。
    それにしても最近のシャイア・ラブーフは狂言回しみたいな役ばかりだな。

クロニクル☆☆☆★★
    短い時間にアイデアを詰め込み、快調快調。
    ハリウッドは層が厚いなぁ。主演が前日観た「欲望のバージニア」にも出ていたのはあとで気付いたけれど。

ランナウェイ/逃亡者☆☆☆★★
    レッドフォードの次世代への伝言、同世代への鎮魂歌とでもいう内容。
    後は任せた、とでも言われたようなシャイア・ラブーフは(以下同文

パッション☆☆☆★
    スプリットスクリーンが始まるや、「ファム・ファタール」を観て浮かんだ「踏まれても、ついて行きます下駄の雪」の言葉が頭をよぎる。
    下半期でいちばん面白かった。えっ、その割に点数が低い?(夜回り先生風に)いいんだよ…
    「二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である」のと同様、「デ・パルマは劇映画ではなく、デ・パルマという映画である」のだ、たぶん。

トランス☆☆☆
    出だしは快調、後半グダグダっていうだけなら「パッション」も同じなんだけれどね。
    警察、仕事しなさすぎでしょ。

ダイアナ☆☆☆
    これも「終戦のエンペラー」同様、あちこちに気を配って…という感じ。
    ナオミ・ワッツはダイアローグは知る由も無いですが、動作とかは上手く似せていたと思います。

カッコーの巣の上で☆☆☆★★
    この年齢で観ると、つい病院側にも肩入れしてしまうな。ルイーズ・フレッチャー最高。 「半澤よ、これが顔芸だ。」といいたくなる。

エリジウム☆☆☆★
    前作より垢抜けた分、フツーの作品に。アメリカって「金も稼げないのになんで長生きしたいの?」って素で思っている人が多いんだろうな。

11月
42~世界を変えた男~☆☆☆★
    良くも悪くも小学校の図書館に置いてありそうな伝記物語っぽい。プラグマティズムが差別の壁を越えた、という視点が面白かった。
    でも、その影の部分が「エリジウム」の格差社会を全否定はしない、というスタンスという気も。

グランド・イリュージョン☆☆☆
    ひたすら展開を楽しんで、観終わったらパッと忘れる…という、映画自体がイリュージョンでした。オチから考えればあり得んオハナシ。

2ガンズ☆☆☆★
    マンガみたいだな、と思ったら、本当に原作がグラフィック・ノベルなんだそうで。

風立ちぬ☆☆☆★★
    宮崎監督の心境映画なのでしょうが、実写で観たいお話。飛行機だけでなく、乗物全般のこだわりが半端ない。
    「創造的人生の持ち時間は10年だ。」という台詞があったけれど、宮崎監督自身にとってはどの時期だったのだろう。

悪の法則☆☆☆★
    内容を把握したとはとてもいえないけれど、後を引く味がありました。マックィーンが一瞬出てくる(そういう店があるとか)のも個人的にマル。
    ハビエル・パルデムの「カァウ~ンセラァァァ」と呼ぶ声が戦争映画の「衛生兵!」になんか似てるな。キャメロン・ディアズも気に入りました。
    
暗くなるまでこの恋を☆☆☆
    映画に詳しければまた違った見方があるのでしょうが、自分にはほぼ観光サスペンス。

恋のマノン☆☆★★
    原題がMANON70で1971年公開だけれど、本国公開は1968年。入荷が遅れたのも察せる出来映え。ドヌーブ嬢の美しさをひたすら堪能。

フォレスト・ガンプ 一期一会☆☆☆★★
    公開当時は合成技術が話題になったが、その技術がすっかり行き渡った現在になって観ても、作品のクオリティが揺らがないのはさすが。

用心棒☆☆☆★★
    人質交換のシーンの音楽がどっかで聴いたことがあるな、あ、あれだ!と思い出した途端、ホルホルして映画に集中できず参った。

12月
皇帝のいない八月☆☆☆
    カサンドラ・クロスをやりたかったのかもしれませんが、いくらなんでもクーデターに列車ジャックはムリ。他の部隊と連動してないし。
    山本圭が渡瀬恒彦に迫力負けしているように感じるのは現代の眼で観ているからなのか。

  「用心棒」と「皇帝」は地元の映画祭で観たのですが、ゲストの樋口真嗣監督が「皇帝」のFM音声による同時解説(初見なので聞くのは遠慮)をつとめていて、上映終了後の挨拶で「今は題名を言えませんが、週明けくらいに新作の発表があります。本屋の平積みに『こんなところに名前が』と思うはず。」と話していて、なんだろうと思ったら、「進撃の巨人」だった…

ゼロ・グラビティ☆☆☆★★★
    例によって車を飛ばしてIMAX3Dへ。迫真的な(って、行ったことないけれど)宇宙空間を体験。いろんな意味で完成度が高い。
    ただ、散々楽しんでおいてこんなこと言うのもなんですが、上手くまとまりすぎていてどこか居心地の悪さを感じたのも正直な実感。
    真っ当な批判には耐えられそうもない「風立ちぬ」「パッション」の方が、欠点すら愛おしいところがあるんだよなぁ。
    作り手の顔が見えない感じがするのはこの監督の過去作(「トゥモロー・ワールド」等)を見逃している自分の責任が大なのでしょうが。

メリー・ポピンズ☆☆☆★★
    技術は時代に勝てなくても、その表現に挑む志は輝き続けるし、音楽や踊り、役者たちの動き、表情の素晴らしさは不滅だな、としみじみ。
    ライアン二等兵に続いてミスター・バンクスを救いに行くトム・ハンクスの活躍が楽しみです。

2014年1月5日日曜日

謹賀新年

三が日も過ぎてしまいましたが、明けましておめでとうございます。

画像は1974年の東和の年賀状。この辺がもう40年前になってしまうのだから、時の流れは早いです。気がつけば自分もマックィーンの没した年齢に並んでしまう訳でして…

昨年は公私共にいろいろあって、エントリーが激減してしまいました。始めた頃の勢いはどこへやら、で恥ずかしい限りですが、書ける時に書きたいことを書く、というマイ・ペースで「チラシの裏にでも書いとけ」というあれこれを綴っていこうかと思う次第です。時々でも覗いていただければ幸いです。

世間から見れば拙ブログなぞ、ゴミのような言葉や画像をネットの海に不法投棄しているにすぎないだろうに、自分としては精霊流しを川に放つ気分だもんなぁ、と考えていてふと、ポリスの「孤独のメッセージ」(Message In A Bottle)って曲があったなぁ、どんな歌詞だったけか、と調べてみたら、SNSが発達した今を予見したような展開を見せていて、いやぁ、知らなかったっす。

と、無知蒙昧をネットの力で糊塗しつつ、今年もよろしくお願いいたします。

2013年12月27日金曜日

暖簾/みじかくも美しく燃え

追悼の意も込めて、今年のうちに書いておきたいことを。

山崎豊子というと、「白い巨塔」や「華麗なる一族」といった社会派作品の印象が強い方ですが、実家であるデパ地下常連の昆布店を舞台にした「暖簾」がデビュー作。

チラシによれば、1957年に出版し、その年の5月には菊田一夫の脚色・演出で東京芸術座と梅田コマ劇場で劇化上演されたとのことで、舞台と同じ森繁主演で翌年6月に映画公開。次作「花のれん」がその年の上半期の直木賞と、作品が世に出てからはとんとん拍子の感もありますが、「暖簾」の版元は当時創業間もない、今ではSF・推理小説専門の東京創元社な訳で、家柄や環境(毎日新聞社に井上靖の下で勤務)は恵まれていたものの、出版までの壁は少し高かったのかもしれません。
女の勲章(1961.6.28封切)
「処女だっせ!」と中村玉緒
みゆき座は東宝洋画系の前は
大映の直営館でした。

その長編の大半が映画化・テレビドラマ化されている山崎作品ですが、唯一されていないのが「仮装集団」(1967)。

チラシコレクターには加刷でおなじみの”労音”をモデルに、政治との関係を描いた結構きわどいお話。まぁ、映像化はムリでしょうね。これを読むと、労音、音協、民音といった団体の舞台裏が何となく察せられます。

ただし、小説内では(労音を模した)組織の演劇やコンサート事業について取り上げられていますが、映画に関する描写はほとんどなかったように記憶していますので、その辺を期待して読むことはお奨めできません。
1969.1.13 みゆき座
岩谷時子は越路吹雪や加山雄三、郷ひろみに代表される数々の名曲・ヒット曲や東宝の翻訳ミュージカルで名高い方でしたが、映画の仕事で有名なのが、「みじかくも美しく燃え」の邦題の名付け親だということ。社史「東和の半世紀」に岩谷自身がいきさつを綴っておられました。

東宝の文芸部に所属していたこともあって東和とは縁があったそうですが、招かれる試写会は子供を主人公にした作品が多く、「たまには色っぽいものを見せてくださいよ」とか言っていたそう。

そんなある夏の午後。「今度は岩谷さん好みの映画を見せますから直ぐ来て下さい」と早急な電話があり、いそいそと出かけたのがこの作品。試写が終わるや宣伝部の部屋の机の前に連れて行かれ、

「実は、今の映画の題名を考えて欲しいのです」
「ええ? 今ですか?」
「そうです、僕たち急いでいるんです」
                       
 と頼まれます。3,4人に取り囲まれて…

「見たままの感じでいいかしら」
「そうそう、それが一番です。それだから来て貰ったんです」
「それじゃ『みじかくも美しく燃え』というのはどうかしら、他にないわ」と、紙に題名を書いて字づらを眺めているうちに決まってしまったそうな。
69日のロングラン。当時は
「第二の『制服の処女』」といわれたそう。

後日加山雄三と会った際に、加山の母親がこの映画を見て「あんな題名を今度、歌に付けて貰うといい。」と言ったそうで、加山に「誰がつけたのかなあ」といわれ、私ですとも言いかねて困ってしまったとか。

さっとこのようなタイトルをひねり出す岩谷のプロの仕事も素晴らしいですし、題名から息子の作品との相性を感じ取る加山の母親の「女の直感」もなかなかだなぁ…と感じるエピソードです。

あらためて山崎さん、岩谷さん御両人のご冥福をお祈りしたいと思います。
それでは皆さま、よいお年を。

2013年12月25日水曜日

6月に観た映画

やっぱり年内に追いつくのはムリでしたが、それでもしつこく。

午前十時で「慕情」。冒頭の空撮からしてシネマスコープの魅力満開。観光映画の色彩が強いメロメロのメロドラマで、中国に関する描写は時代を感じさせるし、ややご都合主義的な展開もあるけれど、ジェニファー・ジョーンズの名演で一気に見せます。

W・ホールデンが「ここ(香港)は考えるのではなく感じる所だ。」みたいな台詞を喋っていて、字幕のせいかも知れないけれど、つい「燃えよドラゴン」の元ネタかな、と思ったり。

シュガーマン 奇跡に愛された男」。地元アメリカでは全くの泣かず飛ばずだったシンガーソングライターの残したレコードが、本人の知らぬうちに流れ流れて南アフリカで大評判、反アパルトヘイトの象徴になっていた、という嘘のような本当のお話のドキュメンタリー。題材はかなり面白いのですが、記録映画にするにはちょっと時機を逸した感もあり、ドラマ化した方が良かったのかも、という気が。

主人公のシンガーが黒人ではなかったことが、当局の規制をすり抜け、南ア国内の反アパルトヘイト支持の学生たち(白人)から広まるという展開を生んだとのことでしたが、それを観ていて思い出したのが、かつてフィルムセンターのギャラリートークで聞いた元ヘラルドの坂上直行氏の「『小さな恋のメロディ』は南アフリカでもヒットした。」という発言。あの作品も確かキャストは全員白人だったはずで、内容は反体制を醸し出しているし、製作時期(1971年)も近いので、似た因子を持っていたのかなぁ、と感じました。

グランド・マスター」。ありゃぁ、これはすっかり忘却の彼方、今となってはほとんど覚えておりませんな。

冒頭の雨中の拳闘シーンとかは色調は美しかったけれど、クローズアップが多すぎて、今ひとつ何しているんだかわからないって感じ。お話そのものもグダグダで、史実(登場人物の基礎知識)を知らないと意味不明のエピソード(床屋のシーン)もあったりして、映像の美しさには眼を見張るものの、それだけではなぁ。キャラクターは立ってても、それ以上の踏み込みがなかったような印象が残っております。日本は悪役ではありますが、案外控えめな描写。

ちなみに自分はウォン・カーウァイは初見であります。

オブリビオン」。この後に観た「エリジウム」もそうなんだけれど、作り手は未来社会のヴィジョンを手間暇かけてきっちりと構築して見せてくれるのに、観客である自分の琴線にはどうも響かないのが、我ながらもどかしい。

CGに麻痺しちゃって贅沢病にかかっているのだろう。好みの設定、世界観、ストーリーなのに、既視感の囚人と化してしまい、面白がれない自分が面白くないという無限ループの2時間。「ワンダー」が足りない、と批判することもできるんだろうけれど、それだけではない気もしました。リバイバルで観た「2001年」のスリットスキャンに圧倒された10代の感受性はもう戻らないんだな。

チラシはトム・クルーズ単独主演作にしてはいつもの顔のアップではなく、彼のハリウッドでのポジションも少しづつ変化している予感。


スプリング・ブレイカーズ」。宣伝のビジュアルから「ワイルドシングス」ぽい、ティーンの犯罪映画を(エロ含みで)期待したのですが、「ワイルド」と比べるとかなり青春モノ寄りで、物語もひねりがなく、やや肩透かし。

青春モノとしてはスプリングブレイクの乱痴気騒ぎのショットとかいい雰囲気だし、少女たちが切なさを吐露する部分もいいといえばいいのですが、どうも中盤からの櫛の歯が欠けていく展開が、何の工夫もないというか、適当というか…ラジオの深夜番組で「○○放送(←地方局名)をお聴きの方はこの時間まで」といわれているような感覚。まぁいずれにせよブリトニー・スピアーズあたりをネタに使っている時点で、自分のようなオッサンは判ったふりしちゃいけませんな。オッパイに釣られて失敗、の一席。

リアル~完全なる首長竜の日~」。黒沢清監督は昔DVDで観た「回路」がどうにも難解で、以来何となく敬遠していたのですが、メジャーなキャストとSFっぽい掴みに引かれて行ってみた。

う~ん、個人的には「ブレインストーム」的な展開を期待していたのですが、どうも出だしから雰囲気が変で、案の定の♪心の旅がはじまるぅ~な流れに、テンション急降下。好きな人にはたまらないのでしょうが、どうもこの手は苦手でして。ひたすらどんより。主演の二人も頑張っているんですが。

最後に使われるCGも、それまでの異世界演出に合わせた色調、といえるのかもしれないけれど、ちょっとなぁ。

炎のランナー」。初公開の時、テレビの映画紹介コーナーの映像(競技中に転倒するシーン)を観ただけで、なぜか涙が出たという、後にも先にもない不思議な経験をした作品。

30年ぶりの再会でしたが、もともとが昔の話のうえ、奇をてらった演出もないことから、さしたる違和感もなく楽しみました。音楽は当時は斬新だったかも知れないけれど、もはや古典だもんなぁ。画質もデジタル臭をあまり感じず、満足満足。

この年齢になって観返すと、スポーツ映画としての美しさだけではなく、イギリスの階級社会の悪弊、アマチュアリズム、さらにはハリウッドにおけるユダヤ系の影響力の強さ等々、思いをめぐらす点が多々あって、より一層味わい深い2時間でありました。やっぱオリンピックは欧州のものだよなぁ。

「炎のランナー」で20年代づいたのか、空いた時間に「華麗なるギャツビー」へ。原作もレッドフォード版も押さえてないのに我ながら無謀だな。

バズ・ラーマン監督は今まで一本も観ていないのですが、昔「ムーラン・ルージュ」の予告で驚かされた派手な演出が、この作品のパーティのシーンでも繰り返されていて、それなりに面白かったのですが、ドラマ部分になると、どうも今ひとつ。特にクライマックスのプラザホテルのシーンは物足りなかったです。デイジーの夫役がちょっと弱かったかなぁ。ネットを見ると、当初はベン・アフレックやブラッドリー・クーパーの名前が挙がっていたようですが、その辺だったら見応えあったのかも。

それにしても、ジェイソン・クラーク、今年はよく見かけたなぁ。

2013年12月2日月曜日

水の中の小さな太陽/燃えつきた納屋(道頓堀朝日座版)

状態が悪くて申し訳ないですが、状態がいいものは
手が届かないのもまた事実。
感想文が続くと疲れますので、ちょっと画像展示でお茶を濁します。
先日「恋のマノン」を観に久々に新宿に出かけたら、ピカデリーのそばに「角座」が。大阪で復活したというニュースを最近聞きましたが、東京にもあるんですね。

「道頓堀五座」という浪花座、中座、角座、朝日座、弁天座を指す言葉があるそうで、芝居小屋の名前ですが、一時期映画館だった劇場もありました。

朝日座も昭和50年代頃は芝居の公演の合間に映画を上映していたことがあり、チラシも独自のデザインが多く、ちょっとハマってしまったのですが、悩ましいのが日程に曜日がないこと。リアルタイムで集めていないといつ頃のものか確証が持てません。「風と共に去りぬ」の阪急プラザ版を調べた時にあわせて確認してみたので、こちらに手持ち分をまとめてみました。まだまだ種類はあるし、「ドラゴン大会」なぞはかなりハードルが高いので、コンプの道は遠いです。

それにしても、これ調べたの今年の5月だもんなぁ。まったくもう…