2012年11月14日水曜日

暗くなるまでこの恋を/大逆転

「ロードショー」のチラシ冊子のエントリーのコメント欄で話題になりましたので、「暗くなるまでこの恋を」について少々。
左が初公開時(2月)の二つ折り。右が拡大公開時(7月)の1枚もの。
キャッチ・コピーを加えたため、スタッフ・キャストの位置を変えています。

この作品は1970年2月26日に有楽座で公開されているのですが、当時の新聞を見ていますと、1月16日夕刊に「女王陛下の007」の新宿プラザ劇場公開広告の下部に「あなたはどちらをご覧になりたい?」との見出しで「生きる限りこの愛を」「暗闇のワルツ」の2つの作品から選ぶ投票を呼びかけています。

その後2月13日に「皆さまのご賢察の通り一本の作品でした。最終的にこの映画の題名は『暗くなるまでこの恋を』と決定しました。突然2月26日ロードショーです。」の告知が。投票〆切が1月19日ですから、タイトルが決まってから公開まで1ヶ月ちょいという強行軍。これだけのスタッフ・キャストの作品がどうしてこんな扱いになったのか判りませんが、この短さが四つ折りプレスを二つ折り2種のチラシに分割した原因かもしれません。
その他のバージョンも含めて、東京公開版をこちらでまとめてみました。

B5二つ折り。実は自分の持っているものは右端が手で破ったのでは
ないかというくらい汚く、プレスを悪用したまがいものかもしれません。
あらためて二つ折り版の裏面を並べてみて思い起こしたのが、同じ70年5月に公開された「大逆転」です。こちらもB5二つ折りのチラシが2種類出ているようですが、自分が持っている1種類は「暗く…」と同じようなつくりで、四つ折りプレスが存在する気がしてなりませんが、残念ながらその辺は未確認です。ただ、こちらの作品はもう片方(「秘蔵!洋画チラシ全集」に掲載)にもちゃんとユナイトマークが付いています。

この作品は丸の内松竹・東急レックスで公開されたのですが、その前の「としごろ」が8日間しか上映されていないところをみると、かなり急に公開が決まったのではないかと思われ、通常版らしきチラシも存在しません。この時期は大阪万博が真っ盛りだったので、映画興行は苦労続きだったのかも。

「大逆転」はできればもう1種類の方も手に入れて、裏面がどうなっているか確認したいのですが、ハードルは相当高そうなので、いったいいつになることやら。でも知りたいなぁ。

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