2012年7月12日木曜日

北国の帝王

アーネスト・ボーグナインが亡くなった
片面二つ折り。実物は下に
広告もあるのですが、スキャン
しきれず省略しました。・

95歳だから大往生ということになるのでしょう。自分が最後に観た出演作はアンドリュー・ニコル監督の「ガタカ」の掃除夫役で、続く「シモーヌ」でもチラッとお遊びで写真が使われていたので、今回の「TIME/タイム」も何かあるのかなと思っていたのですが、見逃してしまって確認できなかったのが残念で、それ以上に「RED/レッド」に出ていたのを知らなかったのが悔しいです。

画像はチラシというより式次第だと思いますが、73年の冬にプロ野球の表彰式と併せて行われた「北国の帝王」の試写会のもの。

「何だかなぁ」という組合せですが、考えてみると、子どもの頃の自分にとっての「大人」とは、この時代のプロ野球選手の不敵な面構えであり、E.ボーグナインが活躍した60年代後半から70年代前半に、ペキンパー、アルドリッチ、フランケンハイマー、シーゲルといった監督たちの男性映画で主役を張った男優たちとどこか被る気がしてなりません。

プロ野球の世界もその後、原や荒木に代表されるいかにも「リトル・リーグ育ち」的な毛並みの良さそうなアスリートたちが主役となり、「大人」達は少しづつ消えてしまいました。ハリウッド映画も彼らを軸に据えた映画は早々になくなってしまい、その後に映画を観るようになった自分にとって、上述の監督の作品のほとんどを映画館で観ることができなかったのがいまだに悔しくて仕方がありません。

だらだらと泣き言めいたことばかり書いてしまいました。ボーグナインが「ワイルドバンチ」で、仲間の死を悼もうとするのを「賛美歌を歌おう、捕まるまで」と言って制したのを思い出し、この辺で終りにします。ハリウッドもたまにでいいから、落合博満のような存在感のある面構えが出てきて欲しいと念じつつ。

ダッチ・エングストロームさま、安らかにお眠りください。

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