最近は週末1本ペース。
映画の日に「ダーク・シャドウ」を。うわぁ、ティム・バートンも11年ぶりだ。「猿の惑星」以来か。あれは絶句したなぁ。古澤利夫の本で「FOXがラストを17分切った」と暴露してましたが、それ以前の問題のような気が。
それにしても何で設定が1972年なのか?観終わった後、パンフを読んで元のTVシリーズが1971年まで続いていたことを知り、それでかな、とも思いましたが、あまり積極的な意味が感じられませんでした。
登場人物が必要以上に多い気がしましたが、これも原作のせいなんですかね。話の最初と最後の大事な役回りを務めるベラ・ヒースコートが本筋でほとんど出番がないので、ラストも取ってつけたような感じになってしまって盛り上がりに欠けます。愛を貫く話より横恋慕の痴話喧嘩に監督の興味が行ったんでしょうか。エヴァ・グリーンは熱演で、それはそれでよかったんですけれど。
チラシの図柄を見ると、ベラ嬢はだいぶ奥の方に追いやられていて、ちょっと可哀想な気もします。
「わが母の記」は客層の関係もあってかなかなかレイトショーにかからなかったのですが、今回ようやく観ることができました。
原田監督も故郷を題材にした話で勝負に出て、海外で賞を獲るわ、観客動員も上々だわと、その辺は素直に喜びたい。自分も沼津に住んだ時期があるのでなおさらです。
ただ、感想は、と言われると、結構台詞が聞き取りにくくて。主人公の親世代の人間関係の絡みがいまひとつ理解できず(ほとんどが会話で説明される)、話の流れに乗り損ねてしまったのが残念なところ。また、この映画は家族の年代記の側面があるのですが、周囲の人間の加齢は感じても、樹木希林の「老い」の変化はあるようなないようなで、自分には違和感。
まぁ、これ以上書くと、映画評論家でもある原田先生から「オマエは映画のことが何も分かってない。今から職員室に来い」と一晩中説教されそうなので、この辺にしておきますが。
しかし、何をさておいても、この映画でいちばん嬉しかったのは、誕生日パーティのシーンでラテン・バンドが「ラ・ゴロンドリーナ」を唄うところですね。「ワイルドバンチ」で印象的に使われているあの曲です。さすがペキンパー本の翻訳もしている監督ならでは。
「スターシップ・トゥルーパーズ」といい、この曲を使う映画は皆いい映画だ!と勝手に認定していますので、とりあえずご機嫌で映画館を後にした次第。我ながら単純です。
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